2008年 08月 18日
祝 |
私はいくつかのクリニックで仕事をさせていただいているのですが,その中の一つに不妊専門のクリニックがあります。今日はそこで素敵な出来事がありました。クリニックに何年も通っていらした患者様の妊娠判明したのです。
皆様のそれぞれのご事情に合わせて治療の段階があるのですが,彼女も諸事情によりARTと呼ばれる高度な治療をされていて,今回は凍結受精卵を融解し胚移植を行い,その結果妊娠されたのです。ここに至るまでの治療はとても長く大変なことも沢山あるのですが,超音波検査で児の心拍を確認した時の患者様の笑顔を見る時はこちらもとても嬉しくなる瞬間です。
不妊治療を受けていらっしゃる患者様の多くはご妊娠されるまではエネルギーの全てを「妊娠すること」に向けていらっしゃるので,妊娠後には身体の変化,妊娠の経過など「妊娠生活」を受容していただけるように関わっていくことが必要になります。分娩だけでなく,出産後の家族が増えるという生活やこどもがいる生活は今までとは異なり思うようにはいかないことが多いことなどをイメージしていただかなければなりません。この妊娠の診断は私たち助産師も関わり方を大きく変える瞬間でもあります。
今日はつわりなどの気分不快のある時の過ごし方や食事についてお話したのですが,“不安”の内容が「本当に妊娠するのかな?治療は辛いな」ということから「妊娠生活そのもの」に変わっていてお顔も妊婦さんらしくなられていました。
もう少し妊娠週数が経過するとクリニックもご卒業となるのですが,それまで気持ちよく過ごしていただけるように気を引き締めていかなくちゃですね。
by aiai-blog
| 2008-08-18 23:39
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